2016/5/25UP
日差しの強い季節が始まりました!
そろそろ夏本番の日差しを感じる季節となりました。特に女性は日焼けも気になるこの時期。今回は日焼けの原因でもある「紫外線」について取り上げます。
太陽光は波長の長短から図1のように紫外線・可視光線・赤外線と分けられ、紫外線は波長の領域とそれに伴う性質によってUV-A・UV-B・UV-Cに分けられます。人間を始めとする生物に有害と言われているUV-Bはオゾン層などにさえぎられて地表に届く量が減りますが、オゾン層破壊などの影響もあって、その増加が懸念されています。UV-AはUV-Bに比べて影響は小さいものの、その多くは地表に届くため、長時間あたると肌などに影響が出ます。日焼け止めの効果表示であるSPFは主にUV-Bを防ぐ指標、PAはUV-Aを防ぐ指標です。
(図1) 太陽光の波長
紫外線は体内でビタミンDを作るなど良い面もありますが、日焼けや紫外線角膜炎(雪目)、長年の蓄積による皮膚のシワ・シミ、良性・悪性腫瘍などといった健康被害があることも分かっています。図2は紫外線の人体に与える影響を示す国際的指標「UVインデックス」で表される、紫外線の強さを分類したものです。また、つくば市を例に、月別・時刻別のUVインデックスを図3に示します。関東地方でも5月から紫外線は「非常に強い」時間帯があったり、冬でも「中程度」の時間帯があることが分かります。気象庁ホームページでは、各地域のUVインデックスの観測値や予測情報などを見ることができます。
(図2) UVインデックスによる紫外線の強さの分類
(図3) 月最大UVインデックス(観測値)の時刻別累年平均値グラフ(つくば市)(データ出典:気象庁)
環境省の「紫外線環境保健マニュアル」では、【日焼けしてからの手入れでは遅く、長期的な健康への悪影響予防のためには、紫外線の浴びすぎを防止することが重要】とあります。「紫外線の浴びすぎを防ぐ対策」として、以下の6点を挙げています。
これらの対策は、普段の生活に取り入れやすいものです。一時的な日焼け対策としてだけでなく、長期的な皮膚の老化や目の病気を防ぐ目的で、お日さまと上手に付き合いたいものです。
(図の出典はいずれも環境省「紫外線環境保健マニュアル2015」より)