2009/3UP
「花より団子」かもしれないけど、
「団子」は「花」のことも考えています
まだまだ寒さの続く東京ですが、陽の暖かさに春の到来を感じるようになってきました。
桜の開花予想も気になる今日この頃ですが、「桜」といえば、やっぱりお花見ですよね。
毎年、大勢の方がお向かいの新宿中央公園へ見事な桜を見にいらっしゃることでしょう。
お花見に欠かせないものといえば、ビールなどのアルコール飲料。地面にシートを敷いて、桜を愛でながら春を歓迎して飲むビールもいいものです。
ところで、一口にビールといっても、最近は発泡酒や第3のビール、外国産・季節限定ビールなど、さまざまな種類のビールがお店に並んでいますが、そういったビールの種類とは別に、ビール会社が競って開発していることがあります。ずばり、「エコ」なんです。
例えば、サッポロビールは「カーボンフットプリント」を表示した缶ビールの試験販売を北海道地区から始めました(写真)。「カーボンフットプリント」とは、製品の製造・流通・廃棄に関わるCO2排出量を算出して表示することで、ビール業界では世界で初めての試みだそうです。いわゆるCO2の「見える化」を実施する、というわけですが、ビールを飲みながら「どれだけのCO2を普段の生活で排出しているか」ということを目で確認できる日も近そうです。
またアサヒビールは、ビール醸造における煮沸時間を短縮することで、煮沸工程で発生するCO2排出量を約30%削減できる世界初の新技術「PIE煮沸法」を開発しました。この製法だとビールの泡持ち時間を延長させるタンパク質が増加するので、泡持ちが向上したそうです。順次、国内の同社全工場で導入されるそうで、エコな上においしいビールが味わえます。
その他、キリンビールは同社の「パッケージング研究所」でビンや缶の軽量化の研究開発を実施していたり、サントリーは飲料会社として「水と生きる」をテーマに、水源涵養面積の拡大を図るなど、水と水を育む自然環境との共生に取り組んでいます。
ここでご紹介した4大ビール会社のように、食品各社では環境問題をさまざまな角度から捉え、独自の研究開発で環境負荷の低減を推進しています。ビールを飲む側としてはこれらの取り組みを大歓迎して、今年のお花見は例年通り(?)「花より団子」となってしまったとしても、団子(=ビール)の花(=自然や環境)に対する思いやりも尊重しながら、ときどき花のことを考えてあげたいですね。
※ ビール会社のホームページ(50音順)
アサヒビール:http://www.asahibeer.co.jp/
キリンビール:http://www.kirin.co.jp/
サッポロビール:http://www.sapporobeer.jp/index.html
サントリー:http://www.suntory.co.jp/